今回は実際にムシを「お店で」買う時、どんなムシを選べばいいのか、その他選ぶ際のワンポイントなどをメインに書いていきます。
まずはクワカブを専門に扱うお店がどこらへんにあるのか?というところから。
お店の名前は出せないので、「首都圏 クワガタ 販売」などで検索して下さい。
地名ですと首都圏なら東京都の中野、浅草、小金井、八王子。埼玉の武蔵浦和。千葉の習志野にあります。
デデーンと看板を出しているところは少ないので、地図を持っていても見落とさないようにしましょう。
そして・・・雰囲気として、かなり入りづらいオーラが出ています(笑)
マニア御用達!みたいな感じ。
入ると常連さんと店員さんがマニアックな会話をしている場面に出くわしたりしますが、そんな時でも臆せずに堂々と入っていきましょう。
店員さんの方はお客さんの様子から、飼育経験者か初心者かだいたい判別できるので大丈夫です。
いきなり「濃い」話をされたりはしません!笑
で、店内の様子はというと・・・。
こんな感じでムシの入っているケースがズラーっと並んでいます。
※どのお店も原則撮影禁止です。注意しましょう。
クワカブ飼育に慣れてくると、ケースに貼られているラベルからムシの種類、産地その他情報が理解できるようになりますが、普通は( ゚д゚)状態ですよね笑
自分でどんなムシを飼いたいか既に決めているのであれば、探すもよし、店員さんにすぐに聞いてもよし、です。
「すみません、~~クワガタ(カブト)って置いていますか?」
とひとこと言えば、親切に教えてくれます。
一方、ムシを飼いたいんだけど、何を飼おうかよくわからない場合は・・・
「すみません、初めてクワガタ(カブト)ムシを飼育しようと考えているのですが、初心者でも飼いやすい種類などありますか?」
と言えば、色々と選択肢を与えてくれます。
安いやつ!カッコイイやつ!など、ワガママを言っても親切に対応してくれます笑
あ、ここで注意点を一つ。
※クワカブの専門店では「普通のカブトムシ、コクワガタ、ノコギリクワガタ」はあまり置いていません。置いてあるとするなら夏です。
提示された選択肢の中から何を選ぶかは本当に個人の自由、好みです。
正解などはありません。自分の気の向くものを選びましょう!
で、基本的に、ムシは♂♀セット(ペアと呼びます)で販売されています。
ただどこのお店にも必ず単品コーナーなるものがあり、そこでは♂、♀がバラで売られています。
鑑賞のみを目的とするなら♂単品のみ購入するのも一つの手です。
個人的には、初めて飼う場合のオススメは・・・。
クワガタなら国産オオクワガタ、日本のヒラタクワガタ、あとニジイロクワガタ。
カブトムシならヘラクレスオオカブト、アトラスオオカブト。
クワガタの項目から説明しますと、オオクワガタは上手に飼えば、3年くらいは生きてくれます。
ヒラタクワガタも2年くらいは生きてくれます。
どちらも繁殖は容易ですので、気が向いたら殖やす方向にシフトすることが可能です。
お値段はオオクワガタで1980円~、ヒラタクワガタで1280円~。
ただしオオクワガタとヒラタクワガタは臆病な性格ですので、明かりが点いているときは隠れてしまい、なかなか姿を見ることが出来ません。
そこで鑑賞・繁殖の容易さを兼ね備えているのがニジイロクワガタなんです。
こちらがニジイロクワガタ。(これは標本です)
とてもクワガタとは思えない光沢を放っていますね。
寿命は羽化してから1年~1年半。けっこう長生きしてくれます。
繁殖も恐ろしいほど簡単で、さらに気になるお値段もリーズナブル(1980円~)。
取り上げたクワガタ3種類は室温でも飼育できます。ただしニジイロクワガタはあまり寒いところに置くと死んでしまうので要注意です。
で、カブトムシの方ですが、基本的にカブトムシ全般は寿命が短いので、繁殖を視野に入れて飼育するのが得策だと思います。
繁殖を加味し、飼育のしやすさなどを追求していくとヘラクレスオオカブト、アトラスオオカブトになるわけです。
ただしどちらも20℃~25℃くらいの温度は欲しいところ。寒すぎると死んでしまいます。
・・・とまぁ、個人的オススメはおいといて・・・
国産オオクワガタを飼う!!と決めたと仮定します。
まず立ちはだかるのは数の多さ。
オオクワガタに限らず、ほとんどすべてのクワガタは、同じ種類だとしても~~県産など、産地別に分けられています。
産地によってレア度が違ったり、繁殖させた時に大きくなりやすい、カッコイイ形が出やすい、といった事情がまずあります(そういうもんなんです笑)
しかし産地別にしている一番重要な理由は、遺伝子汚染を防ぐ為なんです。
文字だけ読んでもさっぱりですね、遺伝子汚染なんて。
でもとても大事なことなんです。クワカブ飼育を検討される方は、どうかこの概念を頭に叩き込んで下さい。
ここで詳しく書くとコラムの長さがとんでもないことになってしまうので、軽く触れます。
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一般的に鳥などを除き、動物や植物は人間みたいに長い距離を短い時間で移動することは出来ません。
同じ種類が全国に分布していたとしても、それは長い長い時間をかけて、ゆーっくりと広がっていったわけです。
ゆっくりと広がっていく中で、ある個体は住むのに適した環境を見つけるとそこに腰を落ち着け、そこで繁殖などを行い、集団(個体群)として定着していきます。
そうすると、個体群ごとに、外見の差はなくとも、「遺伝子」レベルでしっかりとした特徴が出てくるようになります。
この「遺伝子」レベルの特徴がドンドン独自性を帯びてくることで、「同種」だった個体群が「亜種」や「別種」へと分かれていく(種分化といいます)きっかけとなるわけです。
種分化は生物の進化の上で非常に重要な要素です。これがなければクワカブ含め、生物にこんなに沢山の種類は生まれなかったでしょう。
ここで、遠く離れた地域の個体群を人為的に交配させてしまうこと、それが「遺伝子汚染」と呼ばれるものです。
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同じ種でも、しっかり産地別に管理しないとダメですよ!っということなのです。
で、まぁ産地別なのにはそういう理由があり、特にこの産地がいい!!などというこだわりがなければ安いものに目をつけていきましょう。
次に商品ラベルに「A’」や「B」、「C」などが書かれてないか確認しましょう。
これらの表記は「キズモノですよーー」という注意勧告です。
気付かずにレジに持って行っても、殆どの場合店員さんから、例えば「これは♂の脚が欠けててB品ですが良いですか?」などと再確認されるので、最悪気づかなくてもOKですが、自己チェックをするに越したことは有りません。
「A’」「B」「C」の表記がない場合は、次に「羽化日」を確認しましょう。
長く楽しみたいなら、「羽化日」が新しいに越したことは有りませんので。
※野外で採集された個体(野外採集品またはWDと表記されます)は、当然ですが採集年月しか書かれていません。
羽化日も確認し終えたら、店員さんに「この個体を買おうと考えているのですが、中を見せてもらえませんか?」と頼みましょう。殆どの場合快諾してくれます。
店員さんがケースをレジなどに持って行き、その場で見せてくれます。
こんな感じでケースから出して、小さい容器などに入れた状態で見せてくれます。
ペアの時は♀もしっかり見ましょう。
この時に見るだけでもいいのですが、実際に触ってみるのも重要です。
弱ってる個体は見るからに元気がなく、力強さも感じられません。
ただその点は店員さんも気付いてアドバイスしてくれるので、あまり神経質にならなくて良いです。
※無断でケースを開け個体を観察したり、見えないからといってケースを棚から取り出し、揺するなどの行為は厳禁です。絶対に行わないようにしましょう。また、ちゃんと決めてもいないのにむやみやたらと「あれを見せろ、これを見せろ」というのもダメです。購入する意志がある程度固まり、かつ購入する個体も絞れた段階で見せてもらうよう、店員さんに頼みましょう。
以上の項目を全てクリアーしているムシなら問題ないです!
長く楽しみたいものですから、めんどくさくても上記項目はしっかり確認しておくべきだと思います。
後は買うだけ!!
・・・といいたいところですが、ムシとムシが入っているケースだけでは当然不十分です(´・ω・`)
次回の記事では、同時に買い揃えるべき品々を紹介していきます!